リサイクル素材を使った建築は、持続可能な発展の上で非常に有効な手段となります。環境の破壊を最小限に抑え、その資源を有効に活用すると言う意味で非常に有効な手段となっているのです。多くの人は新たな木々を伐採し、その中から必要な木材を切り出して利用することが理想と考えている面もありますが、これらは森林伐採につながるため、地球環境の破壊につながると言う端的な考え方もあるのです。
しかしその一方で木材を効果的に利用するために伐採を行うことも1つの有効な手段と考えられます。理由は特に日本の場合高度成長期に住宅の建設需要に合わせるため、多くの山林に人工的に杉や檜を植林し、これを利用しようとした経緯があるのです。しかし、その後の住宅需要の変遷や海外からの安価な木材の輸入の促進等により、国内の木材の需要が著しく減少し、植林した杉や檜は放置された状態となってしまいました。そのような山林は荒れ放題となってしまい、やがては本来の姿ではない様々な自然現象を巻き起こしてしまう結果となったのです。これも1種の環境破壊と呼ばれるものの姿です。
持続可能な発展の理想的な姿は、自然と人間が共存し、開発を行う際にも自然環境のバランスを維持したまま行うことが重要なポイントとなっています。そのためリサイクル素材を使った際にはその素材のバランスを十分に考慮し、本来の自然の姿を維持するために必要な樹木の伐採を進めることも重要な考え方となっているのです。またこれらの建築を行う際には自然の状態を理想的な姿に戻すことを第一に考えなければなりません。
近年では温室効果ガスの排出が重大な問題となっており、これを抑えるために様々な努力を行っています。主に工業生産の抑制や排出ガスの丁寧な処理などが重要な課題となっていますが、その他にも温室効果ガスを排出させないようにするためには森林の樹木のバランスを維持することも非常に重要な課題となっているのです。そのバランスを保つために、不要な樹木を伐採しこれを利用した建築を行うことも1つの環境維持の手法となっており、また不用意に自然を破壊することなく維持するための様々な技術を研究することも重要な課題となっています。リサイクル素材を使った建築の中には、自然環境における不要な木材を効果的に利用し、またこれに合わせて自然環境を最大限に利用することができる建築の要素も含まれており、これを実現することが効果的な持続可能な発展につなげることになるのです。