今の建築技術は非常に前進し、昔では考えられなかったレベルにまで達しているとも言えます。と言うのも、建物を取り巻く基本技術が昔よりも格段に前進し、以前には考えられない様な物までが可能になったからです。

例えば、内装材などを見てみましょう。壁材にしても床材にしても、今の物は以前にか考えられなかった程の快適さを生み出しています。明るい室内、柔らかい空間演出、これらは内装材の活躍と言っても過言では無いでしょう。
ここで、これらの良く使われる内装材について見てみましょう。
まず壁材ですが、住宅などの場合には多くの場合がビニールクロスが使われています。このクロスの特徴はデザイン性を保ちながらもコストパフォーマンスを非常に良くしている点です。これは材料費がローコストに仕上がっているだけでなく、施工も比較的容易であることから成立しています。ビニールクロスは基本的に壁にのり付けするので、比較的容易に施工が出来るメリットがあるのです。
次に床ですが、床は多くの場合が複合フロア材が使われています。これは合板をベースにしたフロア材で施工性やコストパフォーマンス性が良いなどの特徴があります。実際、建築現場においては寸法精度が非常に重要となるのですが、複合フロア材は寸法安定性も良く、納める場合でもピッタリと納めることが可能なのです。
ところで、これらの素材はどの様な素材なのでしょうか。これらは人工の素材なのです。
先に上げたビニールクロスは石油由来の製品です。また、複合フロア材も合板をベースに使っている以上、天然素材とは呼びにくいです。
それでは、これらは自然素材やリサイクル素材に置き換えることは出来ないのでしょうか。
結論を言うならば、「可能」です。これらの素材は自然素材に置き換えることが出来るのです。
まず、壁ですが、壁は珪藻土や漆喰などの塗り壁に置き換えることが可能です。これらは確かにコストは高くなりますが、調湿機能といったビニールクロスには無い特性を持っています。また、床材も天然木のフロア材を使うことが出来ます。これもコストは上がりますが、格調の高い室内になるなどのメリットを忘れてはいけません。
このように、多くの建築素材は自然素材に変えることが可能です。それは確かにデメリットも多くなるかも知れません。しかし、建築物を含めるトータルの部分で持続可能とする場合には不可欠とも言えます。社会をもう少し考えて、自然素材を使う頻度を上げるのが望ましい、と思われます。